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HELP ME WALK THE LINE

新曲を書いた。
いつもお世話になっているマー坊のお父さん、30年に及ぶALS(筋萎縮性側策硬化症)との闘病生活の末亡くなった塚田宏さんに捧げた曲だ。
6月の末に高田馬場HOT HOUSEでスカパラのTb北原雅彦氏とのデュオの演目の中で、そのスケッチの様な状態をまず披露というか実験した。そしてその数日後に高崎JAMMER'Sで和泉宏隆氏入りのピンクボンゴで初演した。
塚田さんは30年前にALSを発症して以後みるみるうちにあらゆる動作を奪われてしまったが、その後の彼の人生はその不屈の魂と家族の支えの両輪が揃って、30年間むしろ前進し続けた。
ALSの東京支部長にもなって、類いまれなこの難病支援のため世界を飛び回ったし、遊んだし、
自分のベッドの傍らにオレを何度も呼び寄せてサックスを吹かせた。そう、死ぬ間際も。
動かない身体でも幸せな日常を綴った映像が海外でフィルム賞を受賞した。難病専門の病院の
設立にも尽力した。介護ベッドと看護婦に囲まれて熱帯JAZZ楽団のコンサートも聴きに来た。
そんなアグレッシブな氏のおおもとになる原動力は一体何だったのか。

LET ME WALK STRAIGHT A HEAD
或いは
HELP ME WALK THE LINE
つまり、
しゃにむに、「オレを真っ直ぐ歩かせてくれ!」
そう願い続け、諦めず、人の手を無理やり借りてでも実行に移してきたのに違いない。

五体満足で生きていてもなおフラフラ過ごしている自分を律し戒める気持ちも込めて作曲した。

さっきまでデンゼル・ワシントン主演の「フライト」を観ていた。
機長役でトラブルに見舞われた旅客機を背面飛行の末、奇跡の胴体着陸させた、酒とタバコとドラッグと女漬けのデンゼル・ワシントンは一体英雄なのか悪役なのか。
この映画はそれをずっと我々に問いかける。
ラストシーンで、冒頭の飛行機が教会の建物の一部を損壊し地面に突き刺さるシーンの様にハートにガーンと迫った。

こんな時期に……まさにこの世は常に示唆に満ちている。
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by DAIROBARIBARI | 2013-07-19 03:18 | 大ARY  

スーパーマルチーズ満員御礼!

集客動員告知運動をほとんど何もしていなかったので(いつものことながら)、
今回来るだろうと予測していた4人のうち2人来ないことが直前に判明したので、 あ~あ…こりゃまた寂しいことになるなあ、と予測していたら、
佐野聡とのスーパーマルチーズLIVE@高田馬場HOT HOUSEとしては空前の大入りとなった。
感謝感激。
名古屋や高崎等遠路はるばるご来場有り難うございました。
佐野とのコラボはかなりこなれてきて落ち着いて音楽に取り組めるので、また再演しようと
思う。









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by DAIROBARIBARI | 2013-07-15 03:32 | 大ARY  

恍惚の人

レッスン仕事からの帰り、自宅最寄駅に近づくにつれ、そうだ、今日は昼間にジムに行って
1000kcalも消費したことだし、晩飯は食ったが、缶チューハイとつまみで本日のエンディングコーダとしようではないか、と自分自身に提案し折り合うことにした。ふふふ。
小さな駅ビル内の西友で塩えんどう豆と小魚アーモンドを買い、我ながら全く婆さん趣味なつまみよのう、と苦笑いしながらレジへ。
するとレジ前の列最後尾には80代後半とおぼしき本物のお婆さんがなにやらちまちまうごめいているではないか。
お婆さんの前の人は既にレジを終えているのに、お婆さんは手許の何かが気になってなかなか進んでくれない。微かにイラっとしたが、ほどなく状況に気が付いたのかお婆さんは前に進みカゴをレジに置き、後ろに並んでいたオレを気遣ってピョコン、と頭を下げた。勘定の段になり、大きな寿司盛りトレー二つ分の計算が出来ないのか、レジの女性と一緒に財布の中身を探るのを手伝ってもらう。レジの女性は「いいですか?このコインとこのコインを頂きますよ」という仕草で確認する。かなり耳が遠そうなのが分かる。
自分の番もほぼ終わり、品物を別のテーブルに移したら、その同じテーブルでお婆さんに駆け寄ってきたオヤジがいた。(オレより老けてみえるが、意外にというか大体そういった場合はオレと同じか案外年下だったりするのだ。)そのオヤジがホッとした柔和な表情ながらも声は厳しく「おふくろ、こんな時間に何やってんだよ!探し回ったんだぞ!何某(兄弟かな)と相談して、もう警察に相談しよう、と決めてたところだったんだよ。まったくさー!」と相変わらず、ちまちまソワソワもぞもぞしているお婆さんの寿司を取り、丁寧にレジ袋に入れて、そして駅南口に手を引いて去っていった。

オレは北口の階段を下り、線路沿いをゆっくり歩きながら、今の光景を反芻した。

オレのお袋は晩年だいぶトンチンカンになったとはいえ、あんな風な認知症にはならなかったな…。
はっはっは、と笑おうとしたら、どっと目頭が熱くなり、胸がいっぱいになった。

…あのおそらくオレと同世代の息子はいかにも日常的に大変そうな気配だったが、しかし親思いの心が滲み出ていた。また、おそらくは全く時間的にも見当違いの大きな寿司盛りを息子がゆっくりレジ袋に入れて手伝っていたあのワンシーンには深くて温かな安堵が漂っていたのだ。

………。


(母さん……ボケボケでも…ヨロヨロでも…生きててほしかったよ…会いたいよ、母さん…!)


線路も小道も家々も季節柄か今夜はやけに濡れてやがるな。


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by DAIROBARIBARI | 2013-07-05 00:56 | 大ARY