サックス選定仕事

今日はヤマハのアルトとテナーの新品サックスを選定に行ってきた。
全部で15~6本あったかな。合格はそのうち6本程度。もちろん残りの10本はカスかというとそれほどでもない。日本人の技術はきめ細かいので「なんだこりゃ!」というモノはまず殆ど出ないし、その水準は非常に高い。
さらにその合格品のうち今日はアルトで一本、テナーで一本強力に良いモノがあった。
何がどう良いかというと、「抵抗感」と「音色の輝かしさと深み」と「音程」のバランスが三位一体で、毎日くんずほつれつヤリ続けていたくなる逸品のことだ。こういう楽器を例えば近藤和彦氏とか小池修氏に吹いてもらいたいのだが、プレイヤーに試奏用で回ってくる備品にはそこまでの優れた個体がない。そこのところのシステムがなんとかならないか、といつも歯がゆく思う。
また逆に、公平に考えれば、全ての楽器がそのような最強楽器を普通にどこの楽器店でも陳列されてしかるべきなのだろうが、楽器製造に携わる者は当然皆そこを目指しつつも、一本の楽器に何十人ものテクニシャンの手が入るからこそ、個体差が生まれ、面白いとも言えるのだ。

いや~、しかし、つくづくテナーの向上には目を見張る!ついにここまで来たか、と。
アルトはもともと高水準だったが、テナーは10年位前まではジャズには不向きだった。(クラシックだってダメだったろうと思う)かつて、なみいるヤマハ関係者、技術者を前にしてチューナーを示しながら、セルマーとヤマハを吹き比べて、いかにダメかということをこんこんと説明したことがある。彼らはその時、明らかに失意で呆然としながら「生産ラインを止めましょうか」と自虐的にこぼしたものである。

美味い食い物だって、最初の一口でビシッと感激し、それがのど元を過ぎるまで五感で分析して味わうのである。楽器だって同じだ。最初のインパクト。そして長年付き合っていくうちに深さを究めるのである。男女と言ったっていい位だ。今オレが使っているヤマハだって、41という誰も見向きもしないモデルに出会い衝撃を受けたのが発端だ。それまではヤマハは使うな!と公言してきたくらいだ(笑)。主に国外向けの廉価版バリトン41はコストパフォーマンスを追及した結果、かえってよく鳴ることを実証した楽器で海外では評価がもともと高かった。(オレは62以外はその存在さえ知らなかったが)
大路の楽器は実はこの41を基にカスタマイズしたものであり、別に白バリではなくて結構だから、オレの目の「黒い」うちに大路仕様の楽器を市場に出してもらいたいと痛切に思っている。これは悲願中の悲願なのだ。
セルマーも良い!コーン12Mも良い!ヤマハも良い!同列でヤマハバリトンサックスも世界に紹介したいだけなのだ。

ちなみに昔からソプラノはウェインショーターが使う前からヤマハのファンだし、今はメインのバリトンもヤマハなのでヤマハの宣伝をはばからずどこでもやっているが、実はヤマハからは正直言って一銭ももらっていない。
今使っている白バリだってちゃんとお金を払って買ったものである。
「どうせ大路さんはヤマハから**********?」とうがった憶測をされることがあるので、この際くだらないor甘い汁系妄想を抱いているプレイヤーのために釘をさしておく。

契約書さえ無い。

(追伸1、そりゃあんた、オレも人の子普通の子、契約書交わしてふんだんに金もらいたいもんだけれどね/はっはっは…高楊枝)(追伸2、楽器選定はタイトル通り仕事です)












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by DAIROBARIBARI | 2014-01-20 22:46 | 大ARY  

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